暑さ指数(WBGT)の把握、熱中症を重篤化させないための措置、有訴者への特段の配慮

厚生労働省では、職場における熱中症予防対策を徹底するため、労働災害防止団体などと連携し、5月から9月まで、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施します。(厚生労働省

STOP!熱中症 クールワークキャンペーン(職場における熱中症予防対策、厚生労働省)

準備期間:令和7年4月
重点取組期間:令和7年7月

令和7年6月1日に改正労働安全衛生規則が施行されます

岡山労働局のサイトにて詳細をご確認ください。

事業者の義務

体制整備、手順作成、関係者への周知が事業者に義務付けられます。

体制整備
熱中症の自覚症状がある作業者や、それを見つけた者が報告をするための体制を整備する。

手順作成
迅速かつ適切な判断のため、
 ①緊急連絡網、搬送先の連絡先と所在地の一覧
 ②措置(作業離脱、冷却、搬送等)の実施手順(フロー図)
…を作成する。

関係者への周知
体制、整備について関係作業者へ周知する。

※同一の作業場において、労働者以外の熱中症のおそれのある作業に従事する者についても、同様の対応を講じることとする。

対象となる作業

WBGT28度以上 または 気温31度以上の環境下で、
連続1時間以上 または 1日4時間 を超えて実施が見込まれる作業

STOP!熱中症クールワークキャンペーン推進大会

2025年6月9日(月)14:00~16:00

熱中症予防対策の周知や更なる気運の醸成を図るため、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン推進大会」を開催します。本推進大会では、事業場の皆様方に、STOP!熱中症クールワークキャンペーン期間中に実施していただく熱中症対策に役立つ情報を提供します。

ハイブリッド方式(現地開催、 Zoom開催の併用)、参加無料です。

学ぼう!備えよう!職場の仲間を守ろう!職場における熱中症予防情報

  • 働く人の今すぐ使える熱中症ガイド
  • 理解度確認クイズ付きオンライン講習動画
  • 導入しやすい熱中症対策事例紹介

近年の職場における熱中症による死傷災害(死亡・休業4日以上)の発生状況

令和3年
死傷者は、561人(前年比398人・41%減)、全体の約4割が建設業と製造業で発生しました。死亡者数は20 人(前年比2人・ 10%減)、発生は8月に集中しており、建設業(11人)や商業(3人)で発生しました。

令和4年
死傷者は、827人(前年比266人・47%増)であり、全体の約4割が建設業と製造業で発生しています。また、熱中症による死亡者数は30人(前年比10人・50%増)であり、建設業(14人)や警備業(6人)で多く発生しました。

令和5年(令和6年5月31日確定値)
死傷者は、1,106人(前年比279人・34%増)であり、全体の約4割が建設業と製造業で発生しています。また、熱中症による死亡者数は31人(前年比1人・3.3%増)であり、建設業(12人)や警備業(6人)で多く発生しています。

令和6年(1月速報値)
死傷者数は、1,195 人、うち死亡者数は 30 人となっています。(厚生労働省

死亡災害が2年連続で30人を超えました。熱中症は死亡災害に至る割合が、他の災害の5~6倍です。
死亡者の約7割は屋外作業に従事していました。死亡に至らせないための適切な対策が必要です。

死亡した事例

  • 発症時・緊急時の措置の確認・周知していたことを確認できなかった
  • 暑さ指数(WBGT)の把握を確認できなかった
  • 熱中症予防のための労働衛生教育の実施を確認できなかった
  • 糖尿病、高血圧症など熱中症の発症に影響を及ぼすおそれのある疾病や所見を有している