相談員便り
もうひとつの相談員活動~岡山県スポーツ協会スポーツ相談室~(乍智之相談員)
岡山県スポーツ協会では、1974年(S49)より県民を対象に「スポーツ相談室」を開催しています。
私はアスレティックトレーナー(以下AT)として、2003年(H15)から担当し、毎月第2・第4火曜日の16時~18時:岡山県総合グランド体育館で、競技レベルや年齢を問わず相談に対応しています。
自身の経験が原点に
私は1981年(S56)から川崎製鉄水島(現JFEスチール㈱西日本製鉄所)硬式野球部に22年在籍していました。中学生で腰痛分離症となり、そこからずっと腰痛に悩まされました。当時の主な治療は「安静・湿布・牽引」でしたが、根本的な改善には至らず、東洋医学や民間療法にも頼りました。
しかし、一時的に良くなっても結局は再発を繰り返す・・、そんな状況が続いていました。
今振り返ると、痛みの原因を根本から見直すことなく、「痛みを取るため」の治療ばかりをしていたことが原因だったと感じています。あの頃、「私は何をすれば治るのか?」という問いに、明確な答えをもらったことはありませんでした。
この経験こそが、現在の私のAT活動の原点です。
「治してもらう」から「自分でも治す」へ
相談室で大切にしていることは、「誰かに治してもらう」のではなく、「なぜその部位を痛めたのか」を一緒に考え、「自分で何をすれば改善や再発予防につながるか」を理解してもらうことです。
対応は、以下の3つのステップで行っています。
体力機能や動作、姿勢の確認
筋力や柔軟性、競技動作だけではなく、スマホ操作など日常の姿勢にも着目し、その原因を相談者や保護者と共有します。
- 改善プログラムの実施
対策のための運動プログラムをその場で行い、動きや痛みの変化、改善の兆しが見られるかを一緒に確認します。 - 次回相談室で再確認
2週間後に効果や変化を再確認します。
プログラムは「いつでもどこでもできる3つ程度を宿題として伝え、保護者の方にも動画撮影などの協力をお願いしています。実際に継続して取り組んだ方の多くは、改善が見られます。
何より大切なのは、「自分で改善できた」という自信と、「自分の身体は自分で管理する」という自己管理能力が身につくことです。この成功体験は、今後のスポーツ活動にも大きな力になると信じています。
一般の方もぜひご利用ください
相談室は腰痛や膝痛などの不調でお困りの一般の方も利用できます。
ただし、相談室は医療機関の代わりではありません。症状によっては医療機関の受診を優先してお勧めする場合もありますが、「元のように動きたい」、「不調を改善したい」と思ったら、ぜひご利用ください。(200円/回)
岡山産業保健総合支援センターの転倒・腰痛セミナーでも、皆さんが「自分で自分の身体をケアできるようになる」ためのサポートをさせて頂いています。ご利用をお待ちしています。
■公益財団法人 岡山県スポーツ協会
https://www.okayama-taikyo.or.jp/
■乍相談員について
https://okayamas.johas.go.jp/consultation/advisor-profile/#nagara_tomoyuki
相談員たより(福岡悦子相談員)
NTTの産業保健師時代の経験について、他企業ではあまり見られない業務内容をこれまで4回にわたり「相談員たより」に掲載していただきました。
その後、産業保健師から教育の現場へ移り、「地域看護学専攻科」という1年間の保健師教育に9年間携わり、さらに4年制大学でも1年間勤務しました。定年を迎えたのち、別の大学の看護学部に移ることとなりました。
NTTの産業保健師から教育分野に進んだ背景には、いくつかの経緯があります。就職当時は日本電信電話公社という名称で、全国に約60万人の社員が在籍していました。私は岡山県下の社員の健康管理全般を担当する岡山健康管理所の勤務でした。当時岡山電話局は約1,000人の社員を擁し、全国で最も大きな電話局でした。
保健婦学校時代に、倉敷市の大高小学校で4週間の養護教諭実習を4名で受ける経験がありました。実習先の養護教諭の先生は全校児童の名前を覚えておられ、私も同じように全員の名前を覚えようと決意しました。しかし実際には、全社員と直接会う機会は健康診断のときに限られます。そこで方針を変え、高血圧や心臓疾患、糖尿病などの持病がある「要管理者」とされている社員から名前を覚えていくことにしました。
その後、電電公社は国の方針により1985年4月1日に民営化され、最初は日本電信電話株式会社という一体制でスタートしました。1999年には持株会社であるNTTと、NTT東日本・NTT西日本といった地域会社、長距離国際会社の4つの会社に分割され、さらにその後も組織再編が進められました。
さまざまな経緯を経て、中国地方では広島が中心となり多様な施策が実施されるようになりました。岡山健康管理所(後の岡山健康管理センター)は、これまで会社側の配慮により独自の施策を行うことができていましたが、今後はそれが難しくなると感じていた時期がありました。そのような時、ある会議で学校教育法が改正され、22歳で保健師資格を持つ者が大学院に進学できるようになったことを知りました。私はこれを機に、個人情報やプライバシー保護について学びたいと思い、岡山大学大学院法学研究科地域法政専攻(修士課程)に進学しました。
当時、看護大学の4年制課程は全国でもまだ数えるほどしかありませんでしたが、次第にその数が増えていく状況でした。そのため、修士号を取得すれば教育の現場に進むことができると考えました。ちょうどその頃、ある短期大学が保健師養成課程を新設し教員を募集していることを知り応募しました。幸運にも採用されましたが、入職当初は何もかも手探りの中、5つの科目を担当し、毎日授業準備に追われて大変だったことが思い出されます。連れ合いから「母さん、死なないで」とよく言われていました。当時は主人の母が健在で家事を担当してくれていたので私は仕事に没頭することができました。
現在、「産業保健」の非常勤講師として、また岡山産業保健総合支援センターの相談員として活動できることに、心から喜びを感じています。
■福岡相談員について
https://okayamas.johas.go.jp/consultation/advisor-profile/#fukuoka_etsuko
研修会のご案内
研修会についてはこちら
https://okayamas.johas.go.jp/training/
産業医研修会についてはこちら
https://okayamas.johas.go.jp/category/training/ipt/
「高年齢労働者の転倒災害」について
日本では、働く高年齢者が増えている現在、転倒は労働現場においても大きな問題となっています。
転倒が原因で4日以上仕事を休むような労働災害は、60歳未満では全体の17%、60歳以上では全体の38%と大きく異なります。転倒は、骨折を合併することが多いため休みも長期化しがちです。この転倒災害は、50歳代から増えています。元気に働いている人でも勤務中に転倒することがあり、それが高齢というほどでもない年齢から増えているというのは何故でしょうか。
本研究では、高年齢労働者が増えている中、職場の健康・安全を守るために「働いている人の転倒災害対策」へ焦点を絞り、以下2つの研究開発テーマを掲げ、令和6年度から実施しています。
①高年齢労働者を対象とした転倒および転倒関連傷害ハイリスク者の簡易スクリーニング法の研究開発
②高齢者のフレイル予防の観点からの転倒関連傷害の新規対策法の研究開発
詳細は以下URLをご覧ください。
https://www.johas.go.jp/kenkyu/rosaisippei13bunya/tabid/2536/Default.aspx
【Zoom】受動喫煙防止・禁煙推進セミナー
『改正健康増進法及び岡山県受動喫煙防止条例の概要』
『なぜあの人は禁煙できない?行動経済学から見た禁煙』
『禁煙外来のすすめ』
従業員の健康づくりに取り組んでいる企業必見!
改正健康増進法及び岡山県受動喫煙防止条例の周知徹底を図るとともに、受動喫煙の防止に取り組む環境整備を進めるため、受動喫煙防止・禁煙推進セミナー(Zoom)を開催することとしました。
参加無料、事前に参加申し込みが必要です。
日時:2026年3月17日(火)14:00~16:00
対象:事業者及び県民
■岡山県 保健医療部健康推進課
https://www.pref.okayama.jp/site/presssystem/1017931.html



