詳細は、労働政策審議会 (安全衛生分科会)(厚生労働省)でご確認ください。

第173回(2025年1月17日開催)


(1)今後の労働安全衛生対策について
(2)「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案」及び「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案」要綱等 
   について(諮問及び報告)
(3)エックス線装置構造規格の改正について(報告)
(4)その他

開催案内
資料

「今後の労働安全衛生対策について」を公表します(1月17日)

今後の労働安全衛生対策について建議を行いましたので、公表します。厚生労働省では、この建議の内容を踏まえて法律案要綱を作成し、労働政策審議会に諮問する予定です。(厚生労働省

今後の労働安全衛生対策について(概要)

1.個人事業者等に対する安全衛生対策の推進

既存の労働災害防止対策に個人事業者等をも取り込み、労働者のみならず個人事業者等による災害の防止を図るため、

  • 個人事業者等自身が講じるべき措置を定める(規格を具備しない機械等の使用禁止、安全衛生教育の受講など)
  • 注文者等が講じるべき措置を定める(個人事業者等も含めた混在作業による災害防止対策の強化など)
  • 個人事業者等の業務上災害の報告制度を創設する

などの対応を行うことが適当。

2.職場のメンタルヘルス対策の推進
  • ストレスチェックについて、現在努力義務となっている労働者数50人未満の事業場にも実施を義務とすることが適当。
  • 見直しに当たっては、50人未満の事業場の負担等に配慮し、施行までの十分な準備期間を確保することが適当。
3.化学物質による健康障害防止対策等の推進
  • 化学物質の譲渡・提供者による危険性・有害性情報の通知義務の履行確保の観点から、通知義務違反に罰則を設けることが適当。
  • 化学物質の成分名が営業秘密に該当する場合には、代替名等の通知を認めることが適当。リスクアセスメントの実施に支障がないことを担保する観点から、代替名等の通知を認めるのは、一定の有害性の低い物質に限定することが適当。
  • 個人ばく露測定について、測定の精度を担保するため、法律上の位置付けを明確にし、有資格者により実施しなければならないこととすることが適当。
4.機械等による労働災害の防止の促進等
  • 危険な作業を必要とする機械等(ボイラー、クレーン等)に義務付けられている「製造許可」の一部や「製造時等検査」について、民間の登録機関が実施できる範囲を拡大することが適当。
  • 登録機関の不正防止強化のため、検査業者に検査基準への遵守義務を課す、不正に技能講習修了証を交付した教習機関に対して回収命令等ができるようにすることが適当。
5.高年齢労働者の労働災害防止の推進

高年齢労働者の労働災害を防止するため、必要な措置を講じることを事業者の努力義務とし、国が措置内容に関する指針を公表することが適当。

6.一般健康診断の検査項目等の検討
  • 月経随伴症状や更年期障害等の女性特有の健康課題について、標準的な問診票である一般健康診断問診票に質問を追加することが適当。
  • 口腔保健指導の好事例を展開する等により、歯科受診に繋げる方策を検討することが適当。
7.治療と仕事の両立支援対策の推進

治療と仕事の両立支援のための必要な措置を講じることを事業者の努力義務とし、国が措置内容に関する指針を公表することが適当。