新年のごあいさつ
岡山産業保健総合支援センター所長 松山正春
新年あけましておめでとうございます。
心も新たに、ご家族おそろいで楽しいお正月をお迎えになったこととお喜び申し上げます。
私ごとですが、1月1日は午後から発熱外来を行ない、2日はお休みをいただいて瀬戸内海へ釣りに行き、今年の釣果を占った結果“大漁”と言う結果が出ました。そして3日には再び発熱外来という私のお正月です。お正月もコロナと一緒に生活します。第8波が少し落ち着くことを祈るのみです。
昨年もWithCorona時代の幕開けと書きましたが、まさに、コロナと共生の社会となってしまいましたが、それでも社会活動は順調に回復しています。最盛期には届きませんが、それでも事業場の業務はほぼ回復しているようです。事業場でのクラスターも頻発していますが、医療機関と高齢者施設が70%以上を占めています。一般の事業場からのクラスターも時に報告されていますので十分注意してください。一旦、クラスターが発生すれば、早くても2週間くらいの休業が必要となり、企業の生産性は極端に落ちてしまいます。結局は、事業者を始め労働者の皆さんが日頃から基本的な感染対策を実行することが望まれます。会社の一員として、また、社会の一員として地道に対策を実施していただければ、ご自身にも事業場にとっても好ましい結果になります。さらに、事業場において、感染場所となり易いのは更衣室と食堂です。すでに2年間の経験から御存じとは思いますが、再確認をしてください。
産業保健活動は、毎年毎年、安全衛生法・安全衛生規則が改正されています。平成28年に公表された「治療と仕事の両立支援」に続き、国は昨年には「特化則」などから「化学物質の自律的管理」へと方向転換しました。これは、事業者にとっても労働者にとっても大きな変革です。そして、産業医にとっても試練の時です。産業医としても、化学物質の管理にはついていけないからと産業医を辞任するということがないよう、岡山産業保健総合支援センター(以下、さんぽセンター)でも支援していきます。さんぽセンターには、優秀な相談員がいらっしゃいます。必ず回答が
あります。是非ご利用ください。
また、国では昨年から「産業保健のあり方に関する検討会」が開催されており、今後の産業保健のあり方を検討しています。毎年の如く改正される法律への対応に追われる事業者・事業場そして労働者に対して、多様化するニーズに対応した産業保健はどのように位置付けられるのでしょうか。これまでは、業務に起因して発生する疾病や、業務により疾病が増悪することを予防することが目標でしたが、産業現場の課題やニーズが変化している状況を踏まえて、産業保健が担うべき役割や目指すべき姿について議論が行われています。議論の中では、原点に立ち返った3管理についても言及しています。法令改正があるたびにその事項にばかり気を取られ基本を忘れることがないようにしなければなりません。
本年も、さんぽセンターは事業場と労働者を支援していきます。
ご利用よろしくお願いします。
2023年1月4日(水)に配信された「岡山さんぽメールマガジン第180号」です。
1.研修会のご案内
研修会についてはこちら
https://okayamas.johas.go.jp/training/
2.産業医研修会(2023年2月)
産業医研修会についてはこちら
https://okayamas.johas.go.jp/tag/ss,sj,sk/
3.『産業保健21』第111号が発行されました
特集:THP指針改正とコラボヘルスの推進
- ・労働衛生対策の基本(エイジフレンドリー)
- おさえておきたい基本判例(化学物質過敏症発症につき業務との相互因果関係を認めた事案)
- 復帰支援ロードマップに沿って5段階で復職を支援(生活協同組合コープみらい)
など
ダウンロードはこちら(無料)
https://okayamas.johas.go.jp/21-111/
情報誌『産業保健21』は、産業医をはじめ、保健師・看護師、労務担当者等の労働者の健康確保に携わっている皆様方に、産業保健情報を提供することを目的として、独立行政法人 労働者健康安全機構が発行しています。
次回の第181号は2023年2月初旬に配信予定です。