労働政策審議会労働政策基本部会報告書~変化する時代の多様な働き方に向けて~(厚生労働省)

労働政策審議会労働政策基本部会は、「加速する社会・経済の変化の中での労働政策の課題~生産性と働きがいのある多様な働き方に向けて~」を大テーマとして、今後の労働政策の課題についての議論を深め、その成果について厚生労働省のサイトにて公表しています。

新しい時代の働き方に関する研究会(厚生労働省)

厚生労働省は、新しい時代の働き方を踏まえた労働基準関係法制度の基本的在り方について検討を行うため、「新しい時代の働き方に関する研究会」を開催しています。

【趣旨・目的】
新型コロナウイルス感染症等の影響により生活・行動様式が変容し、働く方の働き方に対する意識、職業キャリアに関するニーズが個別・多様化しています。

これに加え、人口構造の変化等の経済社会の潮流、技術革新による産業構造の転換、新たな働き方の拡大等を踏まえ、これからの新しい時代の働き方を構想し、働く方の働きがいを促進していくため、組織と個人の働く関係を捉え直す時機が到来しています。

このため、働き方や職業キャリアに関するニーズ等を把握しつつ、新しい時代を見据えた労働基準関係法制度の課題を整理することを目的として、「新しい時代の働き方に関する研究会」を開催します。

報告書を公表します(2023年10月20日)

労働基準法制について、具体的な制度設計を検討するに当たって、押さえるべき考え方を以下のとおり整理する。

①変化する環境下でも変わらない考え方を堅持すること
②個人の選択にかかわらず、健康確保が十分に行える制度とすること
③個々の働く人の希望をくみ取り、反映することができる制度とすること
④ライフステージ・キャリアステージ等に合わせ、個人の選択の変更が可能な制度とすること
⑤適正で実効性のある労使コミュニケーションを確保すること
⑥シンプルでわかりやすく実効的な制度とすること
⑦労働基準法制における基本的概念が実情に合っているか確認すること
⑧従来と同様の働き方をする人が不利にならないようにすること

特定受託事業者の就業環境の整備に関する検討会(厚生労働省)

フリーランスとして働く方の就業環境の整備については、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(令和5年法律第 25 号。以下「法」という。)が令和5年5月 12日に公布され、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとされています。

法においては、特定業務委託事業者(発注事業者)が特定受託事業者(フリーランス)に対して行う業務委託に関し、特定業務委託事業者は、広告等による募集情報の的確な表示、育児介護等と業務の両立への配慮、ハラスメント対策、中途解除等の事前予告の措置等を講じることとされており、法の委任に基づき、政令、省令及び告示の下位法令において、その具体的な内容及び実施の細則等を定めることとされています。

これを踏まえ、特定受託事業者の就業環境の整備に関し、必要な下位法令を制定するため、法の委任に基づき下位法令において定めることとされている事項の検討を行うこととします。

働き方の多様化を踏まえた被用者保険の適用の在り方に関する懇談会(厚生労働省)

(趣旨)働き方の多様化が進展する中で、労働者にふさわしい保障を実現するとともに、労働者の働き方の選択に中立的な社会保障制度の構築を進めることが求められています。

被用者保険(厚生年金保険・健康保険)においては、近年、適用範囲の見直しを行ってきたところ、その状況も踏まえつつ、今後の対応の在り方について検討していく必要があります。

こうした背景のもと、被用者保険における課題や対応について、社会保障審議会の医療保険部会や年金部会における検討に資するよう、保険局長及び年金局長の招集により、関連分野の有識者や労働者・使用者団体等からなる懇談会を開催します。