令和6年4月1日より、化学物質の自律的管理に関する政省令の改正がすべて施行されます。この改正は、個別規制型の管理から、事業場の自律的管理に移行するための政省令改正で、化学物質の管理の在り方が大きく変わります。そのため、いろいろな講習会を受講しても、自社では、どのような対応をすればよいかよくわからないとの声をよく聞きます。
この度、岡山産業保健総合支援センターでは、化学物質の自律的管理無料訪問サービスを開始しました。このサービスは、化学物質対策の専門家である産業保健相談員が、事業場を訪問し、化学物質の自律的管理に関する政省令に対応するための方策を事業場の実情に応じてアドバイスします。
初めての化学物質の自律的管理無料訪問サービスを実施しましたので、紹介します。
9月12日、岡山市のH社を訪問しました。訪問したのは、労働安全衛生コンサルタントで産業保健相談員の横溝浩先生です。まず、化学物質のリスクアセスメントに必要なSDSなどの確認をしました。
H社では、社内で使用するSDSを一括して管理しており、スムースにリスクアセスメントの紹介に移行できました。リスクアセスメントは、厚生労働省が推奨するCREATE-SIMPLE(クリエイト・シンプル)を紹介し、使用しているエチルベンゼンのSDSで、CREATE-SIMPLEの操作を体験してもらいました。
化学物質の自律的管理に関する政省令の改正への対応については、「新たな化学物質規制に関するチェックリスト」を示し、事業場の実情に応じた対応方法を説明しました。
H社の担当者からは、
講習会を受講しても、今一つ理解ができず、リスクアセスメントは難しくややこしいと思っていましたが、自社に合った実用的な説明をしてもらい、思っていたものとは全くかけ離れていたものと知ることができました。個別の質疑応答にも対応していただき、政省令改正に対応する方策がよく理解できました。
との感想が寄せられました。
「化学物質の自律的管理無料訪問サービス」は、岡山産業保健総合支援センターのホームページからお申し込みください。https://okayamas.johas.go.jp/visit-c/