2021年10月1日(金)に配信された「岡山さんぽメールマガジン第165号」です。

1.相談員便り

視点を変えて見る

令和3年4月から相談員(担当:カウンセリング)をさせていただいています、公認心理師・臨床心理士の内田晃裕と申します。メールマガジンを読んで下さる皆様のちょっとした生活の寄り道になればと思いながら、初めて掲載させていただきます。

最近はTVやWebを見ると“新型コロナウイルス感染者〇人…ワクチンの副反応…”など不安を感じる情報が多く流れています。感染予防に関しても慣れ感が出てきて、その意識が低下してしまうのも無理もない状態なのかもしれません。一方で、感染予防はすでにNew normalになっていて、自然さが出てきているともいえるでしょう。このような毎日の中で「〇〇ができない」と何度も考えてしまうことはありませんか。気持ちを抑える感覚は、不安やネガティブな気持ちを発生させやすくなってしまいます。人はなんとなくネガティブに寄りやすくなってしまいがちです。

そこで、「〇〇ができる」と反転してみるのはどうでしょうか。「〇〇ができる」ということは、何も新しいものだけではありません。日常で何気なく、無意識にしていたことに注意を向けてみる…見改めるとでも言いましょうか。例えば、毎日の起床時間や就寝時間、料理や掃除などの家事、自宅の草抜きや身体を動かす体操、ストレッチなんかが思い当たります。それとなく、あるいはめんどくさいなと思いながらしている作業を、一つ一つ細かく、丁寧に、違う角度から再考してみると新しい発見があるかもしれません。

朝に数分早く起床すると、どんなことができるでしょうか。急ぐ気持ちにならず、ゆっくり身支度ができそうな気がしませんか(眠いけど)。早く出勤すると、朝の気候の快適さ、通勤の車の量などに違いがあるかもしれません。頭を使う仕事は午前中がいいみたいですね。こんな朝を続けると、就寝の寝入りが心地よくなることもあります。家事についても、外出を減らすのであれば、まとめ買いやつくり置きをしてみたり、いつもと違うスーパーに行ってみたりもいいでしょう。また最近はさまざまなSNSやYouTubeに動画がアップされていますので、情報収集が手軽にできます。洗剤の違いで汚れ落としが楽になるとか、ご存じですか?そういったものを調べて、試してみると生活に刺激が出てくるかもしれません。

1つ発見できると、他の「〇〇ができる」ことが見えてくることもあります。過ごし方のどこに目を向けるかで工夫は広がるでしょう。“これなら明日にでもしてみようかな”と思えたら、そこに楽しみが一つ待っているかもしれませんね。

<参考>
https://www.jrc.or.jp/saigai/news/200326_006124.html
日本赤十字社「新型コロナウイルスの3つの顔を知ろう!~負のスパイラルを断ち切るために~
亀田高志(2020)新型コロナウイルス図解メンタルヘルス対策

岡山産業保健総合支援センター 相談員 内田晃裕

《内田相談員の研修会》

2.研修会のご案内

新型コロナウイルス感染症の感染リスクに十分配慮して「三つの密(密閉・密集・密接)」を避ける対策を講じた上で、研修会を開催しています。

《ピュアリティまきびで開催する研修会》

●10/5(火)13:30~15:00『若年性認知症について』
→65歳未満の現役世代で発症する認知症を若年性認知症と呼びます。その症状や対策について解説します。

●10/20(水)10:00~11:30『国境を越える産業保健 入門編』
→海外赴任者・出張者や外国人労働者の産業保健について、初心者や学生の皆さんを視野にわかりやすく話します。

●10/21(木)14:00~15:30
『職域におけるメンタルヘルス対策とコーチングの有用性について』
→メンタルヘルス対策におけるストレス対策の一環として、コーチングの有用性について、具体例をあげて分かりやすく解説します。

●10/22(金)14:00~15:30
『自宅や仕事の合間にできる運動いろいろ』
→コロナ禍でのテレワークや外出自粛により、日常生活における運動量が減少し体重が増加していませんか。仕事後のウォーキングやジムでのトレーニングはちょっと・・・と思っている方、自宅や職場でも簡単に行える筋力トレーニングやストレッチ方法を一緒に行います。※体操あり。動きやすい服装とタオル持参でお越しください。

《津山圏域雇用労働センターで開催する研修会》

●10/26(火)13:30~15:30『ストレス軽減のための職場環境改善』
→コロナ感染対策や会社の業績悪化などでストレスフルになっている職場を、少しでも快適に改善していくヒントを皆さんで考えていく場にしたいと思います。

《YouTubeで視聴する研修会》

●10/25(月)
『令和3年全国労働衛生週間「作業環境の改善手法」を紹介』
→作業環境の改善には、粉じん、有機溶剤、特定化学物質、騒音、振動、腰痛対策、事務所環境など広範囲に及んでいます。これには、工学的対策が優先します。局所排気装置の計画・設計と届け出など簡単に事例を挙げて解説します。

《Zoomで参加する研修会》

●10/28(木)16:15~17:00
『モジュール構成による新型研修シリーズ7/12』
→(1)テレワーク考察
(2)希望テーマ(受付中)
(3)面接シナリオ「復帰準備期移行」
研修日1週間前から講義の動画をYouTubeにて配信しますので、ご視聴ください。研修会当日、16:15~17:00にZoomミーティングにて質疑応答を行います(動画未視聴の方向けに15:30~16:15にZoomにて動画を公開します)。

《中止》

●10/8(金)14:00~15:30
『令和3年全国労働衛生週間「作業環境の改善手法」を紹介』
→10/25(月)開催のYouTube版にお申し込みください。

◆参加申し込みはこちら

3.産業医研修会(2021年10月23日)の追加募集

10月23日開催の産業医研修課について、追加募集を行います。

日時:10月23日(土)14:30~16:30
『職場巡視の目のつけどころ』

講師:神田秀幸(岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科公衆衛生学 教授)、松山正春(岡山県医師会 会長)
単位:生涯研修(実地2単位)
内容:職場巡視の際、産業医はどこを見て指摘したら良いか、悩むといった声を聞きます。産業保健実践の知識の整理と具体的な取組み事例を検討し、職場巡視の目のつけどころを解説していきます。写真や事例をもとに双方向型の「実地」研修として実施します。

申込はこちら
https://okayamas.johas.go.jp/2021-1023/

4.労働衛生コラムNo.1 『健康診断の種類』

当センターホームページでは、労働衛生に関するコラムを掲載しています。現在のテーマは「健康診断」です。内容は、基本的なものから、マニアックなものまで!是非一度、ご覧ください。

健康診断については、労働安全衛生法などの法令に基づく健康診断と厚生労働省が通達などにより、その受診を勧奨している指導勧奨による健康診断があります。

法令に基づく健康診断
 (1) 労働安全衛生法に基づく健康診断(安衛法第66条)
 (2) じん肺法に基づく健康診断(じん肺健康診断)
 (3)労働者の受診義務
 (4)健康診断の費用について
 (5)健康診断の受診に要した時間の賃金の支払について指導勧奨による健康診断をすべき業務

コラムはこちら
https://okayamas.johas.go.jp/tag/column/

次回の第166号は2021年11月初旬に配信予定です。