THP指針に基づいた事業者への産業保健サービスとして「転倒・腰痛予防無料出張サービス」を開始しました。転倒・腰痛等の労働災害は、安全面だけでの取組みでは不十分で年齢に応じた身体機能の維持向上も必要です。

本年11月に本サービスを利用された住友重機械工業株式会社の取組みについてご紹介します。

住友重機械工業株式会社岡山製造所(構内関係会社含む)は転倒災害が高年齢者に比較的多いこと、今後も高年齢労働者の割合が増加することが予想されるため、企業全体でエイジフレンドリーの取組みを開始されました。その第一歩として、加齢による心身の変化を理解し、運動機能の維持向上を図ることを目的に講習を実施したいとの希望から「転倒・腰痛予防無料出張サービス」の依頼がありました。

事前に工場を見学し作業内容や作業姿勢の確認。転倒は高年齢者に比較的多く肥満者も多い。始業時ラジオ体操を実施しているが積極的な運動活動はしていないなど、健康面の課題をヒアリングしました。今回は、60才以上の方を対象に座学と簡単な運動指導を実施することとなりました。

講習には19名の方が参加。講師でアスレチックトレーナーであるJFEスチールの乍(ながら)産業保健相談員が、高年齢者の体力・運動機能低下が労働災害につながっていること、安全に働くために必要な体力が労働災害発生の予防や傷病からの早期復帰につながることをスライドにより講話。転倒リスクテストのデモンストレーションと転倒や腰痛を発生しにくい身体づくりのための「アクティブ体操Ⓡ」を参加者全員が実践しました。

取り組みの様子1
取り組みの様子2

受講者からは、身体のバランスの悪さと体力の低下が分かった。アクティブ体操はきつかったが良かった。体重を支える脚の筋力低下を痛感。転倒リスクが多くなることを知ることができた。スクワットを頑張ります。といった感想が寄せられました。

岡山産業保健総合支援センターでは、労働者の健康保持増進を図るため必要な事業者の取組みを支援するため、「転倒・腰痛予防無料出張サービス」を行っています。

理学療法士やアスレチックトレーナーなどの運動指導の専門家(産業保健相談員)を派遣し、事業場それぞれの健康課題に応じた無料出張サービスを実施します。職場の健康保持増進のための取組みに、皆さまのご利用をお待ちしています。

社名については、事業場の許可を得て掲載しています。